各種光アイソレーター・ファラデーローテーター
光アイソレーターは磁気光学効果の一つである「ファラデー効果」を利用し、順方向では光が透過し逆方向では光が透過しないという特徴を持つ部品です。
光アイソレーターは、磁石とファラデー素子からなるファラデーローテーターと、偏光子(偏光分離素子)で構成されます。ファラデーローテーターが入射方向に依存せずに、直線偏光を同一の方向に回転させるという特性を生かし、反射戻り光を除去します。
方式としては、大きく「偏光依存型」と「偏光無依存型」に分類されます。また、ご要望に応じて、光ファイバー入力や空間光入力とすることや、ご使用波長、光源の光出力に応じて、偏光子方式、ファラデー素子の材料を選択し対応いたします。
光アイソレーター・ファラデーローテーターの構成
偏光依存型基本構造図
偏光依存型は、入射側の偏光子の透過偏光方位と入射する光源の偏光状態、方位に応じて透過率が変化します。このため、使用する際には入射偏光が直線偏光で方位が固定されている場合に使用されます。
構造が単純で、大きな口径が得やすいという特徴があります。
偏光無依存型基本構造図
偏光無依存型は、入射偏光方位によらず挿入損失がほぼ変化しないため汎用性の高い構造です。光源側にファイバーを用いる場合など、入射偏光方向が変化する場合などに使用されます。
当社では、各種アイソレーターの標準的な仕様をご用意しています。各製品ともに自社で設計から製作まで行っていますので、ご要望に合わせ一個からの製作も可能です。また、ファラデーローテーターの製作も可能ですのでご要望ください。
偏光無依存型光アイソレーター製作例
λ=1064nm用 高光耐力 偏光無依存型光アイソレーター 小型
ファイバーレーザー等の高出力レーザー用途向けの高レーザー耐力かつ小型の光アイソレーターです。光路に接着剤を用いず、光吸収の無い材料で構成することで高いレーザー耐力を実現しています。
<仕様例>
使用波長 | 1064±10nm |
---|---|
中心波長 | 1064nm |
アイソレーション① | ≧30dB (@1064±10nm、T=24℃) |
アイソレーション② | ≧20dB at 1064nm、T=5~50℃ |
損失 | ≦0.3dB (@1064±10nm、T=24℃) |
レーザ耐力(設計値) | ~30W(CW) |
~30kW(pulse) | |
PDL | ≦0.2dB |
使用温度 | 5~50℃ |
保管温度 | -20~60℃ |
サイズ | 72×36×34mm |
開口サイズ | φ1mm |
<外形図>
その他、上記以外の波長での製作も可能です。 特に可視域はλ=405nm、532nmでも低損失のアイソレーターの製作が可能です。
また、偏光依存型、ファラデーローテーターのみの製作も行いますのでご相談ください。
入出力ファイバーのアセンブリや特注のホルダーなどにも対応いたします。