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真空紫外用薄型偏光子:TCP

薄型結晶偏光子(TCP)はその厚さが100μm程度と薄いため対物レンズなど、どのような場所にも設置することが可能です。
TCPは受注生産品です。必要な有効径、ホルダーサイズなどをご指定頂ければ、ご要望にあわせて製作します。
TCPは主にλ=193nm用の偏光子ですが、図2~4に示したように、例えば、λ=175nm、λ=185nmでもご利用頂けます。

この偏光素子は、異方性結晶を図1の様に光学軸を配置した物です。この偏光子に用いている結晶は、λ=193nmにおいて異常光線と常光線で吸収係数が異なります。
常光線の吸収が大きく、異常光線の吸収が小さくなっています。そのため、偏光子を透過した光のうち常光線の方が透過率が小さくなります。
以上のように、この偏光素子は線二色性を利用した偏光素子です。

図1 薄型偏光子の概要図

透過率と消光比は素子の厚さに依存します。表1に代表的な厚さ(d1、d2、d3)に付いての透過率と消光比を示します。
図5に透過率と消光比の入射角依存性の測定結果を示します。透過率、消光比共に入射角依存性は少ないです。

表1 薄型偏光子の透過率と消光比の関係(at λ=193nm)

厚さ 透過率(%) 消光比(dB)
d1 26 8
d2 17 10
d3 4 20

図2 薄型結晶偏光子の透過スペクトル:d1

図3 薄型結晶偏光子の透過スペクトル:d2

図4 薄型結晶偏光子の透過スペクトル:d3

図5 透過率と消光比の入射角依存性

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